日本教育工学会論文誌
Online ISSN : 2189-6453
Print ISSN : 1349-8290
ISSN-L : 1349-8290
英語専攻の日本人大学生における授業外英語学習の実態調査 : 英語学習内容のカテゴリ分析と言語熟達度との関係(教育実践研究論文)
石橋 嘉一三輪 眞木子
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 38 巻 1 号 p. 39-48

詳細
抄録

本研究では,質問紙調査(自由記述)データの質的分析手法により,英語専攻の日本人大学生の授業外英語学習内容のカテゴリを生成し,学習内容と言語熟達度(TOEIC[○!R]IP)により測定)の関係を明らかにした.分析結果から,言語熟達度の高群では,スカイプの使用や英会話教育施設に通うなど,他者とのインタラクションをともなう授業外英語学習が実践されているだけでなく,英字新聞や海外のテレビ番組など真正性の高い教材が使われ,聞く・書く・話すなどを同時に行う領域横断的で総合的な英語学習が行われていることが明らかになった.一方,言語熟達度の低群では,文法や語彙の学習,高校時代の英語教材の復習など,リメディアルな英語学習および,教科書のモデル英文の書き写しや日本語訳を行う学習など,テキスト中心の学習が行われていることが明らかになった.

著者関連情報
© 2014 日本教育工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top