高等教育におけるICT活用の実態について,2013年度に実施された全国の高等教育機関に対する悉皆調査のデータをもとに,大学の規模による回答傾向について検討した.その結果,「組織戦略」「ICT活用教育実施状況」「支援体制」のカテゴリから抽出した5つの調査項目において,その傾向は規模により異なり,大規模大学では積極的な回答が多く,逆に小規模大学で消極的な回答が多いことが明らかとなった.さらに,アクションプラン等への記述に関して,実施に向けた影響力や機能してきたかの回答傾向や,LMS導入と学内支援組織の存在との関連から,特に小規模大学に対するICT活用教育推進に向けた支援の必要性について提起した.