2017 年 40 巻 Suppl. 号 p. 189-192
学習管理システム(LMS)の全学的な利活用を進めている大学において,全教員を対象として実施したアンケート調査の結果について分析する.LMSを用いた教育の改善や効率化の組織的な取り組みが進められているが,利用者である教員の意識が必ずしも明らかにされているとはいえない.本稿では,2006年度からLMSを全学の教育基盤システムとして運用している理工系の大学を対象として,授業資料の公開に利用している教員,課題回収やオンラインテストなどの実施に活用している教員と,LMSを利用していない教員とを比較した.教員の利活用の状況および目的,今後利活用したい機能と課題に関する意識の違いを明らかにした.