本研究は協調学習プロセスの検討方法の提案を目指し,二人で問題を解いているプロセスにおける身体動作も含めて検討した.本研究は小学生の全国学力学習状況調査B 問題で正答率の低かった「あた」問題を対象に,一人で問題を解いた後に二人で問題を解きそのプロセスを可視化した.12ペアの学習プロセスの理解レベルと身体動作を可視化した結果,(1)多くのペアでは問題解決の前半に身体動作も含めた理解レベル間の往還が起きること.(2)一人のときに不正解であっても理解レベル間の往還が身体動作と共に起きることでペアでは正解になり,身体動作を伴っても理解レベル間の往還がなければ正答に至ることは困難であることが示唆された.