2020 年 43 巻 Suppl. 号 p. 129-132
本研究の目的は ,ヘッドマウントディスプレイ (HMDHMD)を用いた全天球画像の提示による実空間再現性について ,実験的に検証することであった .研究協力者 30 名を 3群に分け ,ラテン方 格 法を用 いて ,HMD 提示 ,全天球提示 ,静止画提示の 3条件を比較させた .実空間再現性の評価を空間記憶テスト ,空間平面再現テスト ,空間把握活動時間を用いて行った結果 ,HMD 提示と全天球提示は ,静止画提示に比べて評価が高いことが明らかになった .また ,印象評価の結果から , 全天球画像の提示に HMD を用いることによって ,現実感と没入感が向上する ことや ,実空間がわかりやすく再現され ,雰囲気も感じやすくなることが明らかになった .