2020 年 43 巻 Suppl. 号 p. 153-156
近年,LINE によるコミュニケーションが子どもたちにとって身近な行為となっており,トラブルも報告されている.こうしたトラブルの要因の1つとして,LINE でのコミュニケーションにおいては,対面の会話によるコミュニケーションとは異なる方法で自分の感情を伝えることや相手の感情を理解する必要が生じるため,「リスク評価に差が生じること」が挙げられる.そこで,本研究ではネットの利用が増加する中学生を対象にLINE でのコミュニケーションにおけるリスク評価の調査を行い,LINE 利用の有無やリスク予見の自信の有無による差を明らかにすることを目的とした.その結果,コミュニケーションの状況において,性別,LINE 利用の有無,リスク予見の自信の有無により,リスク評価に有意差が生じることが明らかとなった.