2020 年 43 巻 Suppl. 号 p. 157-160
心理学を学ぶ学生は心理統計の知識と統計ソフトを使うスキルが必要となる.R で心理統計を学ぶ際の課題は,コードの入力やエラーの対処を行うコンピュータスキルが必要なことである.コードの実行に失敗し続けるなどの経験は,R の使用に苦手意識を抱かせる可能性がある.本研究は,R による心理統計の自習用Web 教材の開発を目的とした.本Web 教材の有効性を検討するため,本Web 教材のユーザビリティ評価,及び心理統計とR についてのイメージの変化を調査した.本Web 教材のユーザビリティについておおむね肯定的な評価が得られた.R についてのイメージはポジティブに変化した.R の学習に対し,本Web 教材は一定の有効性があることが示唆された.