2021 年 44 巻 Suppl. 号 p. 141-144
本研究の目的は,看護基礎教育課程における,必修科目「対人コミュニケーション(以下,対象科目とする)」の履修1年後,2年後の長期的学習成果の検証と考察である.研究方法は,対象科目のシラバス(学習内容,学習活動)に基づいた質問紙を作成し,履修1年後の看護学部2年生と履修2年後の3年生を対象に,対象科目の履修によって得た知識や考え方を調査した.結果,履修1年後の2年生よりも,履修から2年経った3年生の方が,より学習成果を認識している項目が明らかになった.この結果から,複数の看護学実習の経験の積み重ねによる成果や学習の再構築の可能性を考察した.