2021 年 45 巻 Suppl. 号 p. 189-192
高等教育の初年次学生を対象にした学習には,基盤的な知識伝達を対象としたものが存在する.一般的に,知識伝達を目的とした学習の形態としては,演習の繰り返しによる自学自習が想定される.自学自習による知識伝達は,eラーニングにより補完可能であると考える.本稿では,学習者個別の適切な問題選択の機能を実現した適応的学習システムを提案する.さらに,適応的学習システムの実現には,理解状態を把握する俯瞰情報が必要であることを述べる.また,適応的学習システムの試行とその結果についても述べる.