本研究では,生成AIがハルシネーションを発生し得る特性を前提とし,生成AIを批判的に利用するため,「誤り」を含む確認問題と解説資料を学習者に作成させ,それらを説明・共有させる授業方法の提案と実践を行った.「誤り」には,生成AIの出力に含まれ得る誤情報と,学習活動の中で学習者が扱う誤情報(学習者の理解不足や誤解に基づく誤情報と学習者が意図的に含めた誤情報)を含む.さらに,本研究の条件下で,短期的な確認テスト及びアンケート指標において,学習効果が生成AIを活用しない場合と比較して統計的に有意に低下するかどうかを検討した.アンケート,確認問題の作問数,および確認テストの結果を分析したところ,学習効果を計測する観点では,少なくとも統計的に有意な低下は確認されなかった.一方で,作問数は有意に増加した.この結果は,生成AIの活用が学習者の作問・説明活動を支援し得る可能性を示唆するものであった.