森林利用学会誌
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論文
林道開設に伴うつぶれ地の規模とその要因
板谷 明美山崎 忠久
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ジャーナル オープンアクセス

1999 年 14 巻 3 号 p. 187-192

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抄録

林道開設による林地の改変結果としてのつぶれ地を取り上げ,現地調査と林道台帳からの資料をもとに,つぶれ地の規模とその要因について検討した。のり面が長大であるなどつぶれ地が大きい箇所を中心に,つぶれ地幅,全幅員,横断面形,斜面方位,路線位置,曲線形,斜面傾斜,のり面構造などを調査・測定し,得られた285の資料について単純集計と数量化1類による分析法を用いて,つぶれ地幅に影響を及ぼす要因の分析を行った。その結果,幅員が大きいほどつぶれ地幅も大きく,擁壁や石積みの施工によりつぶれ地幅は小さくなることがわかった。また,林道計画の際の路線選定では最大つぶれ地幅は幅員の3.5倍程度を見込めばよいことがわかった。

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© 1999 森林利用学会
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