森林利用学会誌
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論文
ウインチ負荷の観測による自走式搬器の自動荷おろし機構の開発
伊藤 崇之上村 巧
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ジャーナル オープンアクセス

2007 年 22 巻 3 号 p. 187-196

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抄録

自走式搬器を用いて集材作業を1人で行うための自動化技術開発の一環として,自動荷おろし機構の開発を行った。常に正確な自動荷おろしを行うためには,吊荷が着地して荷吊索にかかる負荷が無くなったことを検知する必要がある。このため筆者らは,改造の容易さや本来の機構を損なわないという観点から,荷吊索にかかる負荷を荷吊索ドラム駆動用油圧モータの圧力として計測する方法を考案し,圧力が減少し始めた時を接地,無負荷になった時を着地として荷下げの自動停止を行う制御手法を構築した。この方法では吊荷が軽い場合には油圧の変化が小さくなって検知が不可能となるため,検知可否の境界を計算によって求め,重錘を使用した荷おろし実験により確認を行った。実験結果はおおむね計算値通りであることが確認され,境界値は搬器高10mで約100kgと若干大きな値になったものの,この値に注意すれば作業を行うことは可能であると考えられた。また,自動停止などの動作は想定したとおり,正確に行うことができ,市販の自動脱荷フックと組み合わせることにより作業員の操作が一切不要な荷おろしが可能となった。

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© 2007 森林利用学会
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