森林計画学会誌
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青森におけるヒバ天然林資源の解析 : 津軽・下北地方の比較を中心として
白石 則彦
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1998 年 31 巻 p. 49-58

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抄録

青森営林局管内の津軽地方と下北地方に分布するヒバ天然林を対象として,その資源の量的,質的解析を行った。解析の視点は,森林調査簿の材積が妥当であるか検証すること,資源の構成状態を径級や材質の面から明らかにすること,そしてそうした内容を津軽地方と下北地方で比較することの3点である。この目的のため,新たに0.2haの標準地を125箇所設定し毎木調査を行った。解析の結果, ha当たりヒバ材積は津軽地方が196m^3,下北地方が291m^3と大きく異なっていた。これらはいずれも森林調査簿と比べて過大であったが,その原因が標準地調査と森林調査簿それぞれにあることが考察された。またヒバの資源構成を比較したところ,津軽地方では低質ヒバの割合が高く,利用径級以上の大径木の割合が低いことがわかった。しかし,利用径級以下の材積は津軽と下北で差はなかった。この結果,利用径級以上の収穫可能なヒバの単位面積当たり材積は津軽地方ではわずか80m^3と,下北地方の4割以下しか残されていないことがわかった。

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© 1998 森林計画学会
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