日本森林学会誌
Online ISSN : 1882-398X
Print ISSN : 1349-8509
ISSN-L : 1349-8509
短報
野外体験プログラム内で実施した講話が児童に与える影響
比屋根 哲 二子石 大智
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2022 年 104 巻 6 号 p. 330-335

詳細
抄録

本報告は,小学生児童を対象とした野外体験プログラムの中で30分程度の森林に関する講話を実施し,講話の内容が児童の知識や行動にどのような影響を与えたかを検証したものである。調査対象は,岩手県の陸中海岸青少年の家が企画した「海の子野外教室」に参加した小学生児童29名である。同教室は海洋体験中心であるが,森林が体験できる沢登りも組まれている。調査では,沢登り体験の前日に児童に木と森林の話題を講話として提供し,その内容が沢登り体験時の児童の行動やその後の知識に与えた影響を,行動観察,アンケート調査,インタビュー調査で把握した。その結果,沢登り体験時には児童の講話の影響を受けた行動はみられなかったが,約50日後の保護者アンケートでは,約半数の児童が保護者に講話の内容を語っていることがわかった。

著者関連情報
© 2022 一般社団法人 日本森林学会

この著作はクリエイティブ・コモンズのライセンスCC BY-NC-ND(引用を表示し,改変せず,非営利目的に限定)の条件の元で再配布・二次利用が可能なオープンアクセスです。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top