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日本森林学会誌
Vol. 97 (2015) No. 1 p. 75-80

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http://doi.org/10.4005/jjfs.97.75

総説

森林を汚染した放射性セシウムは,最終的に土壌の表層に集積するとともに,一部が生態系を循環する。東京電力福島第一原子力発電所事故によって放出された放射性セシウムを森林から取り除くためには,物理的な方法は適切ではない。そこで,木質チップを林床に敷き,そこに生えるカビによって土壌表層の放射性セシウムを移動させる方法を新たに開発した。この方法とファイトレメディエーションとの除染効率を比較したところ,カビを使った新規の除染方法では面積当り7% 程度の除染が可能であり,現在のところ最も効率がよいことがわかった。そこで,森林利用を停止するかわりに森林を伐採し,チップを敷いて放射性セシウムを吸収させ,山から回収したチップを木質燃料として利用することで,エネルギー利用を維持しつつ森林管理を継続する方法を提案した。

Copyright © 2015 一般社団法人 日本森林学会

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