42 巻 (2009) 5 号 p. 557-560
患者は手術既往のない72歳の女性で,腹痛を主訴に近医を受診したが,2日間の保存的加療で軽快しないため当院紹介された.イレウスの診断で入院となったが症状は増悪した.翌日,絞扼性イレウスの診断で手術を施行したところ,茎の長いMeckel憩室が結節を形成して回腸を絞扼していた.Meckel憩室には癒着や索状物はみられなかった.憩室および絞扼回腸を切除,端端吻合で再建を行い,術後経過は良好であった.Meckel憩室によるイレウスは本邦で66例の報告があるが,結節形成によるものは8例目とまれであり,若干の文献的考察を加えて報告する.