日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
症例報告
胆嚢過形成ポリープ嵌頓による急性胆嚢炎の1例
塙 秀暁山本 一仁寺西 宣央柏原 元二見 良平木内 博之鈴木 英之
著者情報
ジャーナル フリー

44 巻 (2011) 12 号 p. 1550-1557

詳細
PDFをダウンロード (1531K) 発行機関連絡先
抄録

 症例は52歳の男性で,発熱,腹痛,嘔吐を主訴に当院を受診した.血液検査で著明な炎症反応の上昇と胆道系酵素の上昇を認め,腹部超音波検査にて胆嚢の腫大と壁肥厚を認めた.腹部単純CTにて胆嚢頸部に約2.0cm大の嚢胞性病変を認めた.炎症が高度であったため緊急経皮経肝胆嚢ドレナージ(percutaneous transhepatic gallbladder drainage以下,PTGBDと略記)を行った.PTGBD造影で,腫瘤は表面平滑で有茎性,MRIでは壁の厚さが均一な多房性病変であることが示唆された.以上より,腫瘤は多房性嚢胞性を呈する良性疾患と診断し,腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.切除標本において腫瘤は表面平滑で淡赤色の有茎性病変であり,病理組織学的検査の結果では化生上皮型の過形成ポリープと診断された.過形成ポリープ嵌頓による急性胆嚢炎はまれな症例であり,本邦で他に報告例はないため報告した.

著者関連情報
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top