44 巻 (2011) 2 号 p. 159-164
症例は57歳の女性で,自ら腹部腫瘤に気付き当院を受診した.精査の結果,十二指腸壁外発育型gastrointestinal stromal tumor(以下,GISTと略記)と診断し,手術を施行した.手術所見では十二指腸外側に十二指腸との連続性のない径10cm大の弾性硬の可動性良好の腫瘍を認め,また,膵頭部の実質内に径4cm大の弾性硬の可動性良好の腫瘍を認めた.この両者の腫瘍に連続性は認めなかった.リンパ節転移を伴う膵腫瘍と診断し膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織学的検査ではともにGISTに類似した組織像を呈しており,リンパ節,もしくは腹膜播種転移を伴う膵原発Extra-GISTと最終診断を行った.膵原発Extra-GISTは非常にまれであるため,若干の文献的考察を加えて報告する.