日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
肝切除術の肝予備能判定に対するグルカゴン負荷テストの意義
とくにcyclic AMPの変動
中本 実森永 泰良成瀬 勝柳沢 暁高橋 恒夫井出 哲也三穂 乙実長尾 房大
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17 巻 (1984) 5 号 p. 872-881

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抄録

LC c HCCの肝切除適応基準をグルカゴン負荷により, c-AMP, BSを測定し, 検討した.
正常肝機能群では負荷後10分でc-AMPが最高値を示し, 平均1170.8±134.4pmol/ml, Δc-AMP/ΔBS比では37.8となった. s-Transaminase異常群ではΔc-AMP/ΔBS比は32.1, LC群では20.1, LCcHCCでは35.8, LC c HCCでは19-4であった. LC c HCCでの広範囲肝切除生存例では30.9, 死亡例では2.7と著明な差を認めた. 一方, ICG15では, 生存例, 死亡例との間に有意の差は認めえなかった. 以上の結果, グルカゴン負荷によるc-AMP, BS測定は肝予備能を予測する上で有用であり, 負荷後10分値でのc-AMPは400pmol/ml, Δc-AMP/ΔBS比は30以上で, 広範囲肝切除に耐えられると思われた.

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