日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
ISSN-L : 0386-9768
経皮経肝胆管ドレナージの合併症およびその対策
星野 正美大森 勝寿遠藤 清次吉田 典行有壁 譲渡辺 岩雄遠藤 辰一郎
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 19 巻 7 号 p. 1606-1611

詳細
抄録
教室におけるPTCDの手技はtwo puncture method, guide wire使用one puncture methodを経て, 現在は超音波誘導下 (US) guide one puncture methodへと変遷した.各穿刺法別の合併症は腹腔内胆汁漏出, 腹腔内出血, 胆管内出血などの重篤な合併症はtwo puncture method 17例では11.8~29.4%と高頻度に認められたが, one puncture method 50例では0~8%と低率となり, USguide one puncture methodではほとんど認められなくなった.しかし, カテーテル自然抜去のみはone puncture methodにおいても21.8%と高率に認められたため, トルクコントロール付きpig tail型留置チューブを開発し, 17例に使用した結果, 本合併症の発生を皆無に抑えることができ, PTCDをさらに安全なものと成しえた.
著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top