抄録
教室におけるPTCDの手技はtwo puncture method, guide wire使用one puncture methodを経て, 現在は超音波誘導下 (US) guide one puncture methodへと変遷した.各穿刺法別の合併症は腹腔内胆汁漏出, 腹腔内出血, 胆管内出血などの重篤な合併症はtwo puncture method 17例では11.8~29.4%と高頻度に認められたが, one puncture method 50例では0~8%と低率となり, USguide one puncture methodではほとんど認められなくなった.しかし, カテーテル自然抜去のみはone puncture methodにおいても21.8%と高率に認められたため, トルクコントロール付きpig tail型留置チューブを開発し, 17例に使用した結果, 本合併症の発生を皆無に抑えることができ, PTCDをさらに安全なものと成しえた.