昭和41年から60年までの20年間の消化器外科領域における80歳以上の高齢者147例について, 最近の傾向, 病態の特徴, 手術成績などについて検討するとともに, より安全に手術を行うための術前状態評価の方法, 手術適応決定のための指標について検討を行った.
80歳以上の症例は最近5年間に急激に増加し, 全体の3.4%を占めている. しかも手術率, 根治手術率も65歳から79歳までの年代層とほぼ同率である. しかし, 手術死亡率, 救急手術死亡率はこれら年代層の2~3倍と高率であるのが現状である. 術後合併症, 手術死亡例をいかに少くするか, 予後判定のよりよい指標としてはprognostic nutritional indexが極めて有用であることが認められた