日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
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経腹的食道離断術後の下部食道括約筋機能
EEA使用例の食道内圧所見を中心にして
中川 辰郎
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20 巻 (1987) 12 号 p. 2689-2695

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抄録

経腹的食道離断術 (EEA使用) を施行した25例を対象とし, 下部食道括約筋機能, 食道運動, 術後嚥下障害について食道内圧測定, 内視鏡観察より検討した.術前の下部食道括約筋圧 (LESP) は28.1±5.1cmH2Oと正常であるが, 下部食道括約筋長 (LESL) は38.1±7.9mmと短縮していた.LESPは術後2週で11.1±2.1cmH2O, 2年で24.2±5.8cmH2Oと有意に低下したが, 嚥下障害は術後6ヵ月以内に消失した.吻合部狭窄は, 術後1ヵ月で45%, 2年で10%に減少した.ステイプル露出は, 1ヵ月で27%, 2年で22%であった.食道運動障害は, 下部食道の陽性波高の低下, 陽性波発現時間の遅延によるもので, 術後8週に回復した.LESPの術後の長期低下は, ステイプル露出が影響していると思われた.

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