20 巻 (1987) 12 号 p. 2746-2750
消化器悪性疾患650例を対象として術後合併症の発生頻度や死亡率を検討した.その結果術後合併症は肝・胆・膵悪性疾患55.4%(36/65), 胃癌, 大腸癌22.9%(134/585) で肝・胆・膵悪性疾患に多く, 死亡率は感染性合併症16.5%(16/97), 非感染性合併症5.4%(4/73) と感染性合併症例に多いことが明らかとなった.そこでつぎに胃癌術後30例の腹腔内感染症について検討した.その結果要因では進行癌根治をめざす手術手技上の因子が, また前期 (昭和52年12月~ 昭和56年12月) の死亡率33.3%(8/16) に比べ後期 (昭和57年1月~昭和60年1月) には8.3%(1/12) と減少したのはショック, DIC, MOFの予防, 管理の向上が大きく関与していることが示唆された.