22 巻 (1989) 10 号 p. 2398-2403
過去10年間に当教室で経験した腫瘤型大腸癌症例47例について臨床病理学的に検討し以下の結果を得た.
1) 組織型は高分化腺癌が85% (40/47) を占め, 深達度ではpm, ss (a1) 症例が多く, リンパ節転移は少ないことが特徴的であったが, 肝転移率は全大腸癌症例と大差はなかった.
2) 肉眼形態により4型に分類可能であり, この4型には癌の進行度に差があることが判明し, 小結節扁平隆起型は予後良好, 結節亀裂型はリンパ節転移, 肝転移ともに多く予後不良な傾向がみられた.
3) 以上より腫瘤型大腸癌の肉眼分類は, 術中術後の治療および追跡に有用性が高いと考えられた.