日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
消化管原発悪性リンパ腫の予後因子に関する検討
川口 学永大口 善郎荻野 信夫真嶋 敏光越智 昭博大下 征夫小林 春秋男高尾 哲人
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23 巻 (1990) 10 号 p. 2363-2369

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抄録

消化管原発悪性リンパ腫手術症例17例の予後因子および治療について検討した.
Naqviら2) の分類では5年生存率は1, II期 (11例) 74.1%, III, IV期 (6例) 33.3% (p<0.05) であった. 主にリンパ節転移, 深達度によるNaqviら2) の分類は予後を推測する上で有効であった. 深達度別ではse以上 (9例) に比べssまで (7例) の3年生存率は良好であったが (p<0.05), 5年生存率ではssまでが低値を示した (有意差なし). リンパ節転移別ではn2以上 (10例) に比べn0n1 (6例) の5年生存率が良好であった (p<0.05). すなわち, 深達度は短期の, リンパ節転移は長期の予後因子としての重要性が示唆された. 術式別5年生存率は治癒切除群 (8例) 80.0%, 非治癒切除群 (9例) 42.9% (p<0.05) で, リンパ節郭清を含む根治術が必要と考えられた. 術後補助化学療法施行群の5年生存率は74.0%で, 非施行群の33.3%に比べ良好 (p<0.05) で, 生存期間でも有意の差がみられ (D<0.05), 術後補助化学療法の併用が重要と考えられた.

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