27例の乳頭部癌症例を対象にstage分類, 予後因子と術前の主症状, 腫瘍の肉眼型, 直接胆道造影像, 低緊張性十二指腸造影像を, retrospectiveに対比し, 術前進展度判定の可能性を検討した.
(1) 主症状の黄疸, 発熱, 疼痛のうち発熱, 疼痛に関しては差がみられなかったが, 一応ビリルビン値10mg/dlがstage I, IIとIII, IVを分ける境界値と思われた.
(2) 肉眼型の検討では腫瘤型にstage I, IIを多く認めたが, 正確な進展度診断は不可能と思われた.
(3) 胆管末端像, 低緊張性十二指腸造影それぞれの診断では限界があったが, 両者を組み合せた同時解析により, 27例中22例 (81%) にstage I, IIとIII, IV間での進展度判定, 分離が可能であり, 乳頭部癌の術式選択に有用と思われた.