日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
進行胃癌における大動脈周囲リンパ節郭清の適応に関する病理学的検討
瀬川 正孝米村 豊松本 尚木村 寛伸鎌田 徹藤村 隆大山 繁和杉山 和夫西村 元一小坂 健夫山口 明夫三輪 晃一宮崎 逸夫
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23 巻 (1990) 8 号 p. 2033-2038

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抄録

進行胃癌に対する大動脈周囲リンパ節(以下No.16と略す)の完全郭清術(R4)の好成績の原因と,R4の適応因子を得るためR4拡大郭清を行った87例について検討した. 87例のうちn4は24例であった. 術中にN4と診断しえなかったn4症例11例においては,No.16転移リンパ節のうち最大径を有するリンパ節の割面は,微小径で,径が小さく,同部における併存転移個数の少ない症例が多かった. またNo.16転移症例は全例2群リンパ節に転移を認め,特にNo.7,9,10,11に多かった. No.16転移と組織型との間には相関はなかったが,深達度別には予後的漿膜面因子陽性(ps(+))症例には有意にNo.16転移率が高かった. 以上よりR4郭清術により,No.16の微小型転移リンパ節の郭清を成し得たと考えられたが,転移の有無を術中に判定するのは困難なため,2群リンパ節,特にNo.7,9,10,11を術中迅速診断にて検索し転移を認める場合と,ps(+)の場合は,積極的にR4郭清術を施行すべきであると考える.

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