日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
同時性多発胃癌の臨床病理学的検討
村元 雅之水野 勇谷本 典隆赤毛 義実市野 達夫斉藤 高明石川 雅一倉橋 伸吾加藤 文彦宮池 英夫品川 長夫由良 二郎
著者情報
ジャーナル フリー

23 巻 (1990) 8 号 p. 2045-2050

詳細
PDFをダウンロード (10330K) 発行機関連絡先
抄録

過去18年間に教室で経験した多発胃癌症例について検討した. 多発胃癌の定義はMoertelらの基準によった.
胃癌症例692例中同時性多発胃癌は24例 (3.4%) に認められ, 2多発癌22例, 3多発癌2例であった. 主・副病巣とも胃中部領域に存在するものが7例と最も多かった. 副病巣には早期癌が比較的多かった. 多発早期胃癌では陥凹型と隆起型の組み合わせは1例のみであった.組織型の組み合わせでは, 主・副病巣とも分化型を呈するものが14例 (58.3%) に認められた. 副病巣が胃上部領域に存在する6例は, 組織学的に副病巣の方がより低分化であった.
中下部領域胃癌に対して幽門側胃亜全摘出術を施行する際には, 術前および術中に胃上部領域の検索を行い, 併存する癌病巣を見逃さないよう十分な注意が必要である.

著者関連情報
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top