日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
絞扼性イレウスにおける腸管切除の必要性の術前予測
川平 洋一藤田 修弘中尾 量保濱路 政靖前田 克昭西村 正仲原 正明岸本 康朗荻野 信夫中 好文長谷川 順一米田 光宏打越 史洋数尾 展前田 晃
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25 巻 (1992) 1 号 p. 74-78

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抄録

絞扼性イレウスにおける腸管循環障害の重症度と腸管切除の必要性を予測することは容易ではない.われわれは過去12年間に当院救急外科に来院した絞扼性イレウス65例を対象とし, 多変量解析を用いてその可能性を検討した.腸管切除群35例と腸管非切除群30例の2群に分け, 各術前因子を比較した.また, 各術前因子から腸管切除長, 腸管切除の必要性を解析した.結果: 体温, 白血球数, 核の左方移動率, Creatinine Phosphokinase値, 血糖値の5因子において, 腸管切除群は非切除群に比べ有意に高値を示した.重回帰分析では腸管切除長は白血球数, 核の左方移動率, CPK値と有意に重相関し, このうちCPK値が最も相関に寄与していた.また, 体温, CPK値, 血糖値の3因子からなる判別式が算出され, その正判別率は90.9%であった.これら術前5因子は絞扼性イレウスにおける腸管切除の必要性を判別し, 術前における腸管循環障害の重症度を推定する指標となることが示唆された.

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