腹部鈍的外傷による胆嚢破裂の1例を経験した.患者は49歳の男性.飲酒運転中の交通事故で受傷し来院した.来院時には軽度の腹痛を認めるのみであった.自覚症状に乏しかったが, 受傷6日後に総ビリルビン値が5.0mg/dlまで上昇した.点滴静注胆道造影併用CT, ERCPを施行し, 胆嚢破裂と診断し受傷後16日目に手術を施行した.開腹すると, 腹腔内に胆汁性の腹水を認めた.胆嚢底部から体部にかけて肝床より剥がれており, 体部前壁に直径8mmの破裂孔を認めた.合併損傷を認めず胆嚢摘出術と腹腔ドレナージを施行した.受傷直後より腹部所見に乏しく, 食事摂取, 歩行も可能で結果的に受傷から手術に至るまで時間を要した.胆嚢破裂の診断にはDIC-CT, ERCが有用であった.