日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
肺癌小腸転移の2切除例
山本 眞也河本 知二久米川 啓森 誠治田中 聰
著者情報
ジャーナル フリー

27 巻 (1994) 7 号 p. 1853-1857

詳細
PDFをダウンロード (9958K) 発行機関連絡先
抄録

肺癌小腸転移の2切除例を経験したので報告する.
症例1は58歳の男性.右B1a原発の扁平上皮癌で, 胸壁浸潤と縦隔リンパ節転移を認め, 放射線療法と化学療法を施行した.貧血と下血に対する精査で転移性小腸腫瘍と疑診した.Treiz靱帯から220cmの空腸に手拳大の腫瘤があり, 腸間膜リンパ節腫脹も認めたため, 空腸部分切除を行った.術後, 脳, 副腎, 肝転移が出現し, 放射線療法と化学療法を行ったが, 11か月後に死亡した.症例2は69歳の男性.右B3原発の腺癌で, 右頸部と右腋窩リンパ節転移, 右胸水を認めた.放射線療法と化学療法の施行中, 急に腹痛, 発熱が出現し, 汎発性腹膜炎と診断した.Treiz靱帯から170cmの空腸に穿孔を認めたため空腸部分切除を行い, 病理学的検索で穿孔部に肺癌の転移を認めた.術後化学療法を再び行ったが, 49日後に死亡した.

著者関連情報
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top