日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
食道癌切除再建術後の病態の検討
井手 博子江口 礼紀中村 努林 和彦中村 英美谷川 啓司太田 正穂菊地 哲也吉田 一成小林 中村田 洋子山田 明義
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28 巻 (1995) 10 号 p. 2057-2061

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抄録

食道再建術後遠隔時の病態と問題点を経過観察例と再手術例を中心に検討した. 1991年~1994年に術後外来で内視鏡検査を施行した181例 (498件) の有所見率は64%で主な所見は吻合部狭窄34%, 逆流性食道炎・食道潰瘍17%, 挙上胃管潰瘍13%, 異時性の重複癌7% (胃管癌5例, 頸部食道癌6例, 咽喉頭癌2例) 再発3%であった. 術後内視鏡による経過観察例からみて, 食道癌再建術後の逆流性食道炎は後縦隔経路再建例に多く, また若年者や多飲酒例に重症例が, 挙上胃管潰瘍や出血性胃炎は後縦隔再建例, 特に術後照射例に多い傾向をみた. 6か月ごとの内視鏡検診で発見された2次癌は縮小治療や機能温存根治手術が可能であった. 1985年後遠隔時に再手術した24例の内訳は頸部食道癌8例, 胃管癌4例, 挙上胃管内鬱帯4例, 吻合部狭窄~瘻孔4例, 挙上胃管潰瘍穿孔2例, 断端再発2例であった. 胃管癌や胃管のトラブルの処置には他再建経路に比べ胸壁前経路再建が有利であった.

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