日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
肝細胞癌の門脈侵襲の術前診断における超音波検査の意義
上野 信一吉中 平次田辺 元栗田 光一小倉 芳人吉留 伸郎塗木 健介愛甲 孝井上 裕喜中條 政敬
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28 巻 (1995) 4 号 p. 793-798

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抄録

Hepatocellular carcinoma (HCC) の門脈侵襲に対するultrasonography (US) の診断能・問題点について検討し, その診断率を向上させるための方策を検討した. 1987年から1993年までに当科にて経験したHCC切除118例, 130病変のvp因子について, 切除標本の病理組織学的検索とUS (全例) による術前診断とを対比し, その成績はcomputed tomography during arterial portgraphy (CTAP, 47例) の成績とも対比した. またvp1症例についてUSの画像をもとにその腫瘍径, 存在部位 (門脈亜区域枝と腫瘍の位置関係) との関連を4型に分け検索した. US, CTAPともにvp2 (1/1), vp3 (4/4) に関して全例指摘しえた. vp1症例はそれぞれ15%, 26%が指摘しえたが, すべて門脈亜区域枝の腫瘍栓であった. US上, 4cm以上で, 門脈亜区域枝幹部と腫瘍がContact・adhesionしたもの (60%) は, Free・Hitしたもの (7.6%) より有意にvp1症例が多く, 今後, このUS分類の結果を他の画像診断の際, 考慮してもよいと考えらられた.

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