日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
単糖修飾superoxide dismutaseのラット肝移植再灌流障害におよぼす効果について
肝組織Na+, K+-ATPase活性による評価
溝江 昭彦近藤 敏渡部 幸明東 尚藤岡 ひかる田中 公朗元島 幸一井沢 邦英兼松 隆之
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28 巻 (1995) 7 号 p. 1681-1686

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抄録

Superoxide dismutase (SOD) 誘導体のmannosylated SODは肝非実質細胞に, galactosylatedSODは肝実質細胞に取り込まれ, 肝由来の活性酸素の効果的な消去を期待しうる.そこで, ラット肝移植実験でこれらの単糖類で修飾したSODを使用し再灌流障害に対する効果を検討した.
通常のSODと修飾型SODを肝移植再灌流直前に投与し再灌流30分後に犠牲死させ, 血液および肝組織を採取して血液一般肝機能, 肝組織Na+, K+-ATPase活性, 組織過酸化脂質 (LPO), 組織SOD活性を測定した.
移植再灌流によって血中逸脱酵素の上昇と肝組織Na+, K+-ATPase活性の有意の低下, LPOの増加とSOD活性の低下を認めた.これらの障害は通常のSODでは抑制されず, 単糖類で修飾したSOD, ことにgalactosylated SODによりNa+, K+-ATPase活性低下は抑制され, 組織LPO, SOD活性の改善が認められ, 再灌流時に発生する組織障害の防止に有効と考えられた.

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