28 巻 (1995) 8 号 p. 1794-1798
腹腔鏡下胆嚢摘出術 (LC) と従来の開腹による胆嚢摘出術 (OC) とを生体の侵襲反応の面から比較検討した. 血中interleukin6 (IL-6), interleukin 1受容体拮抗体 (IL-lra), CRP, 体温などを手術開始より72時間まで測定した. 血中IL-6の濃度は手術開始直後より上昇し, その値はOC群では, 術後4, 8, 12, 24時間においてそれぞれ53.3±28.0pg/ml (mean±SD, 以下同じ), 31.6±12.3pg/ml, 29.0±12.8pg/ml, 27.4±10.9pg/mlであり, LC群ではそれぞれ16.2±10.7pg/ml, 16.5±8.8pg/ml, 11.0±4.2pg/ml, 9.0±9.4pg/mlであり, すべての時間においてLC群で有意に低値を示した. IL-lra濃度の上昇もLC群で低値に留まり, CRPと体温についてもLC群の上昇はOC群よりも低かった. 以上の結果より, LCはOCに比べ生体の侵襲反応が小さいことが判明した.