日本消化器外科学会雑誌
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イレウス管が誘因と考えられる術後腸重積症の2例
京極 高久山田 紀彦
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28 巻 (1995) 9 号 p. 1948-1952

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抄録

イレウス管が誘因となったと考えられる術後腸重積症の2例を経験したので報告する. 症例1は80歳の男性, 症例2は46歳の女性でともに癒着性イレウスに対しイレウス管を挿入し保存的治療を試みたが改善しないため癒着剥離術を行い, 術後イレウス管を抜去したところ, 症例1では術後4日目 (イレウス管抜去後2日目), 症例2では術後6日目 (イレウス管抜去後4日目) に頻回の嘔吐を認めるようになった. 超音波検査およびCTにて腸重積症と診断し開腹したところともに空腸の順行性の3筒性の腸重積症であり用手的に整復した. 腸重積の先進部は腸管が癒着し屈曲した部位でありイレウス管にて蛇腹状にたぐり寄せられて癒着した腸管の髪が腸重積症を引き起こしたと考えられた. イレウス管を術後腸管内圧の減圧やステントの目的で使用する場合, その抜去後においても腸重積症の合併に十分注意する必要があると思われた.

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