日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
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長期生存が得られた脾臓原発悪性リンパ腫の1例
館花 明彦福間 英祐加納 宣康山川 達郎
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29 巻 (1996) 3 号 p. 761-765

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抄録

脾臓原発悪性リンパ腫はまれな疾患である. 症例は52歳の男性, 心窩部痛を主訴に近医を受診し, 上部消化管造影にて胃粘膜下腫瘍と診断され, 当院に紹介入院した. 精査にて胃粘膜面には問題なく, 脾臓に腫瘍を認めた. 脾臓原発悪性腫瘍を疑い手術を施行した. 腫瘍は脾門部から突出し胃体部および膵尾部への浸潤所見を認め, 脾摘胃全摘出術および膵尾部合併切除を行った. 病理組織学的に悪性リンパ腫, diffuse mediumsized typeと診断された. 脾臓原発悪性リンパ腫は極めて予後が不良といわれているが, 自験例は化学療法を加え, 術後4年を経過した現在も再発の徴候はみられていない.
脾臓原発悪性リンパ腫に対しては積極的に脾臓摘出術を施行し, 可能であるならば適切な補助化学療法を追加するべきである.

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