日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
胃癌における術中腹腔内洗浄細胞診の意義に関する検討
山本 篤志秋山 弘彦田辺 和照清水 克彦南 一仁佐伯 修二向田 秀則久松 和史亀田 彰岩森 茂
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30 巻 (1997) 11 号 p. 2146-2153

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抄録

胃癌症例165例について術中腹腔内洗浄細胞診の意義を検討した.腹腔洗浄細胞診陽性例 [以後cy (+)] は165例中41例に認め, 細胞診の陽性率は24.8%であった.切除例141例中, P0症例をP (-), P1~P3症例をP (+) とすると, 50%生存期間はP (+) cy (+) 例5.5か月, P (+) cy (-) 例22.0か月, P (-) cy (+) 例11.9か月, P (-) cy (-) 25.5か月であった.非切除例24例では3.7か月であった.P (-) cy (+) 例の3年生存率は9.1%で, 他の群との間で生存率に有意差を認めた (p<0.05).P (-) cy (+) 例11例中, 胃癌死症例は9例あり, うち5例は腹膜再発であった.肉眼的P因子は必ずしも組織学的に確認できておらず, 予後因子として不正確な場合もあると考えられた.P (-) cy (+) 例は非切除例やP (+) cy (+) 例よりは予後良好であったが, その多くが腹膜再発していることより, cy (+) は生命予後を予測する重要な因子になりえると考えられた.

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