日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
胃悪性リンパ腫の治療方針
紀藤 毅小寺 泰弘山村 義孝清水 泰博鳥井 彰人平井 孝安井 健三森本 剛史加藤 知行
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31 巻 (1998) 1 号 p. 9-14

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抄録

過去31年間に経験した胃悪性リンパ腫は119例であり, これらを手術単独群, 集学的治療群, 非手術群に分けた.手術単独群は, 早期群, 進行群, MALTリンパ腫群に亜分類した.全例に対し, D2リンパ節郭清を原則とした.早期群10例のうち1例にリンパ節転移がみられたが, 全例5年以上生存した.進行群のなかで治癒切除25例のリンパ節転移率は72.0%, 全摘が7例, 5生率は75.0%であった.MALTリンパ腫36例のリンパ節転移率44.4%, 全摘が28例, 5生率は91.6%であった.手術のみでは治癒し難いと考えられた集学的治療26例の5生率は64.0%であった.非手術群8例のうち1例が化学療法のみで6年生存した.胃悪性リンパ腫に対して適切な手術, 症例を選んだ合併療法によって, 優れた治療成績が得られると考えられた.

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