日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
Minimally invasive surgeryとしての肝細胞癌に対するmicrowave coagulation therapy
田中 恒雄山中 若樹田中 渉山中 潤一安藤 達也安井 智明黒田 暢一高田 勝史前田 重人松下 一行岡本 英三
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31 巻 (1998) 4 号 p. 1043-1047

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抄録

Microwave coagulation therapy (MCT) が肝細胞癌に対するminimally invasive surgeryとして有用であるか否かについて検討した. 対象を1992年6月から1997年6月までに施行された腹腔鏡下および開腹あるいは開胸開腹下MCT32例と同時期に行われた亜区域以下の肝部分切除術34例とし, 術前肝機能, 術後合併症発生率, 予後について比較検討を行った. 術前肝機能はMCT群が有意に不良であった. 腫瘍側因子は両群間に差は無かった. MCT群は肝部分切除群と比較して輸血量は少なく, また術後合併症の発生率も低かった. 5年生存率, 無再発生存率は両群間に差を認めなかった. 以上のことよりMCTは高度肝機能障害を有する肝細胞癌の治療選択肢として有用であるが, 腹腔鏡下MCTの25%(2/8) において腫瘍の肝門部辺縁からの局所再発を認めた. 腹腔鏡用針状電極では腫瘍径が3cmを超えると凝固不十分な部位を残す可能性があると考える.

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