日本消化器外科学会雑誌
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開胸開腹下肝切除例における術後合併症の検討
北薗 正樹田辺 元浜之上 雅博上野 信一愛甲 孝
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31 巻 (1998) 5 号 p. 1073-1077

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抄録

開胸開腹下の肝切除における術後合併症の発生状況と, 合併症発生に関与する因子についてretrospectiveに検討した. 対象は過去5年間の肝細胞癌肝切除114例中, 右葉系の切除を行った開腹例45例, 開胸腹例 (右開胸腹連続切開) 32例である. 両群の年齢, 臨床病期, 腫瘍径に差はなかったが, 切除部位は開胸腹群で上区が多かった (p<0.01). 術後合併症の発生率, 内容も両群間に差はなかった. 開胸腹群の術後合併症発生状況をA群 (合併症なしを含む;n=24), B群 (ビリルビン値10mg/dl以上またはDIC発生;n=8) とし, 比較すると, B群は, A群に比べ年齢が高く (p<0.01), 腫瘍が肝静脈根部と近接する症例が多く (p<0.01), 肝門部阻血未施行例が多かった (p<0.05). 開胸腹下肝切除においては, 高齢者や肝静脈根部腫瘍近接症例では術後重症合併症をきたしやすく, 術中肝静脈よりの出血コントロールが重要である.

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