日本消化器外科学会雑誌
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巨大嚢胞を形成した肝内胆管癌の1例
河野 修三羽野 寛笹屋 一人大森 秀一郎山崎 洋次
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32 巻 (1999) 3 号 p. 865-869

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抄録

画像診断で肝嚢胞腺癌と同様の形態を呈した巨大肝嚢胞形成性肝内胆管癌を経験したので報告する. 症例は81歳の男性で有痛性腹部腫瘤を主訴に平成9年3月10日に入院した. 腹部CT検査で肝左葉に大きなlow density massを認めた. 造影CT検査では肝嚢胞性病変内の充実性部分と嚢胞壁が不整にenhanceされた. 肝嚢胞腺癌の診断で手術を施行した. 被膜を有する腫瘍は82×78×72mmで, 肝左葉切除により完全に切除した. 組織学的に腫瘍は壊死により大きな嚢胞を形成した肝内胆管癌と診断した. この症例は, 画像診断上も発育形式も, 肝内胆管癌としては非常にまれで, 肝嚢胞腺癌の所見と類似した所見を呈した. このような症例では組織型によって予後や治療方針が規定されるのか, 発育様式によって規定されるのかが不明であり, 今後の臨床的検討が必要である.

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