32 巻 (1999) 5 号 p. 1173-1178
我々は1990年以来胆道癌手術の適応拡大, 安全性向上のため経皮経肝的門脈塞栓術 (PTPE) を導入してきた. PTPE前後の形態的, 機能的変化についてPTPEを施行した胆嚢癌3例, 胆管癌3例を対象に検討した. 形態的肝再生はCTによる体積変化を検討し機能的肝再生はプレアルブミン, レチノール結合蛋白, トランスフェリン, 過酸化脂質, 酸素飽和度, アンモニア, エンドトキシンの各項目をPTPE前後において左右肝静脈, 門脈血中より採取し塞栓葉, 非塞栓葉に分け検討した. 非塞栓葉はPTPEにより27.8±5.2%の増大を示し, rapid turnover proteinの変化は明らかでなかった. しかし, 非塞栓葉にて若干アンモニアは増加し, エンドトキシンは減少した. エンドトキシンは残肝増大率と強い負の相関を示した. 以上よりPTPE後の非塞栓葉において肝網内系の機能が亢進することが示唆された.