日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
術前に診断しえた十二指腸stromal tumorの1例
森 毅濱田 吉則鎌野 尚子坂井田 紀子岡村 明治日置 紘士郎
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33 巻 (2000) 3 号 p. 333-337

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抄録

症例は51歳の男性. タール便を主訴に来院し, 精査の結果, 十二指腸水平脚に潰瘍を伴う隆起性病変を認め, 当科に紹介となった. 術前の上部消化管内視鏡検査の生検結果から, 十二指腸原発のgastrointestinal stromal tumor (GIST) と診断され, 十二指腸部分切除術を施行した. 摘出標本は38×37×30mmの境界明瞭な粘膜下腫瘍で, 中心部が粘膜面に露出し潰瘍を形成していた. 組織学的には, 紡錘形の腫瘍細胞が束状に増殖し, 核分裂像を2~4個/10HPF認めた. 免疫組織学的にはvimentin, CD34のみが陽性を示し, desmin, α-smooth muscle actin, HHF-35, S-100蛋白は陰性で, gastrointestinal stromal tumor, uncommitted type, malignantと診断した. 十二指腸原発のGISTはまれであるが, ほかの部位の消化管原発のGISTと比較して悪性度は高いといわれ, 厳重な経過観察が必要と考えられた.

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