日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
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腹腔鏡下手術にて根治しえた胃結腸瘻の1例
櫻井 孝志河地 茂行山本 貴章井上 聡川原 英之
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33 巻 (2000) 4 号 p. 467-471

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抄録

胃結腸瘻はまれな疾患であるが, 我々は60歳の男性に対し腹腔鏡下に根治術を施行した. これは我々が検索したかぎり初例報告である. 術式は腹腔鏡下瘻孔切離, 瘻孔大網充填術および結腸瘻孔単純器械縫合閉鎖術とした. 手術時間は4時間32分, 術中出血量は少量であった. 術中瘻孔部の確認には消化管内腔からの内視鏡らいとによるがいどが有用であった. 瘻孔の閉鎖方法は, 手技が容易なこと, 術後狭窄を生じにくいこと, 再発防止に抗潰瘍剤などの投与を必要としないことなどから大網充填術が有効であると思われた. 術後経過は良好であり, 現在まで抗潰瘍剤などの投与なしにて再発を認めていない. 術前検査にて局所の炎症所見に乏しい場合には, まず腹腔鏡手術を行ってみるべきと思われた.

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