日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
大腸に発生した多発性顆粒細胞腫の1例
竹山 廣光大原 永子赤毛 義実田中 守嗣福井 拓治早川 哲史毛利 紀章山本 稔佐藤 幹則真辺 忠夫
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33 巻 (2000) 6 号 p. 750-754

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抄録

症例は46歳の男性. 腹痛を主訴に来院. 注腸X線, 内視鏡検査にて盲腸底部に大小不同の結節集簇性病変と, 回盲弁直上およびその2cm肛門側の上行結腸, 直腸にそれぞれ2mm, 10mm, 5mmの粘膜下腫瘍 (SMT) を認めた. 直腸のSMTに対してはポリペクトミーを施行し, 盲腸の結節集簇性病変と上行結腸の2か所のSMTに対して回盲部切除を施行した. 3個のSMT はいずれも粘膜下層に存在し, 好酸性顆粒をもつ多型細胞が胞巣状に増生しており顆粒細胞腫と診断された. 免疫組織学的染色では, S-100蛋白陽性, NSE (neuron-specific-enolase) 陽性, desmin陰性であり神経原性と考えられた. 欧米では悪性例も報告されており, 確実な切除が重要である. 本症例においては7年を経過した現在, 再発を認めていない. 大腸における多発性の顆粒細胞腫は過去2例を認めるのみで極めてまれである.

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