癒着性イレウスにおける閉塞程度の定量化を目的として, CO2ガスを用いて閉塞部口側の小腸内圧を測定する方法を考案し, これを選択的小腸内圧 (SIPS) として提唱しその意義について検討した.対象はlong tubeを挿入した50例, 測定は第3病日以降1~3回施行した. また, 全例で選択的小腸造影 (SBE) を施行した. SIPSはその圧曲線よりI~III型の圧波形に分類された. 平均圧を測定時間内の圧曲線を積分し時間平均として求め, 閉塞程度を評価する指標とした. 平均圧は非閉塞像5.2±2.5cmH2O(mean±SD), 屈曲像6.8±3.9cmH2O, 狭窄像13.2±7.4cmH2O, 完全閉塞像14.9±7.1cmH2Oと定量的に閉塞の程度を把握できた. 解除群では圧波形はI型, 手術群ではIII型を示し, 平均圧ともそれぞれ6.9±44cmH2O, 15.5±7.0cmH2Oと有意差を認めた (p<0.01). SIPSを経時的に測定し圧波形, 平均圧を検討することは癒着性イレウスの治療方針決定の補助診断として意義のあるものと考えられた