34 巻 (2001) 9 号 p. 1471-1474
不顕性直腸脱 (concealed prolapse) は広義にはintussusception of the rectum やinternal prociden-tiaに含まれる疾患であるが一般的に知られておらず, 便秘や排便障害として治療されていることが多い. 今回, われわれは種々の検査で確診することができずdynamic defecography(cine defecography)にて診断でき, 手術により症状の著明な改善を得た1例を経験したので報告する. 症例は53歳の女性.昭和63年に腹痛を伴う便秘, 腹部膨満感, 残便感を主訴として来院. 計5回受診するが診断つかなかったためdynamic defecography を施行し, 直腸の重積像を認め不顕性直腸脱と診断した. 腹腔鏡下直腸固定術手術を施行し経過良好である. 現在, 2年経つが再発は認めない.