日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
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膵頭後部リンパ節に転移再発し外科的治療にて長期無再発生存が得られたインターフェロン療法後肝細胞癌の1例
片桐 聡山本 雅一大坪 毅人桂川 秀雄吉利 賢治濱野 美枝有泉 俊一高崎 健
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36 巻 (2003) 11 号 p. 1554-1559

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抄録

症例は61歳の女性. C型慢性肝炎にてインターフェロン療法を施行し, complete responseが得られていた. その1年半後の1995年10月に, 直径3cmの肝癌の診断にてS4S8切除を施行した. 病理所見は索状型の中分化型肝細胞癌, fc (+) fc-inf (+) vp0 vv0 b0 tw0 im0であり, 非癌肝は慢性肝炎であった. 術後半年後の腹部超音波検査にて膵頭部後面に直径2cm大の腫瘤を認めた. 腹部CTでは円形の境界明瞭な結節で, 腹部血管造影にて淡い腫瘍濃染を認めた. 肝細胞癌術後リンパ節転移の診断にてリンパ節摘出術を施行した. 病理所見ではリンパ節内にsolidに増殖する低分化型肝細胞癌を認めた. 現在, 再手術後6年以上が経過したが, 肝内, リンパ節とも再発は認めていない. 肝細胞癌リンパ節転移再発は比較的まれな再発様式であり, 肝内転移巣がなく, 転移リンパ節が限局していれば外科的治療により予後は期待できると思われた.

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