日本消化器外科学会雑誌
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消化器外科術後肺塞栓症の5例
浜井 洋一棚田 稔青儀 健二郎石崎 雅浩久保 義郎大住 省三栗田 啓佐伯 英行高嶋 成光
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36 巻 (2003) 2 号 p. 166-170

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抄録

近年, 本邦でも肺塞栓症の増加傾向が指摘されている. 我々は1994年1月から2001年3月までに, 消化器外科術後の急性肺塞栓症を5例経験した. これは同時期の全身麻酔下消化器外科手術の0.2%であった. 軽症であった1例以外は, 歩行開始日のトイレ歩行時にショック症状にて発症した. 術中に波動型末梢循環促進装置を使用し予防を行っていた症例にも発症を認めた. 肺血流シンチ, 胸部CTにて診断を行い, 治療は抗凝固療法としてヘパリンを, 血栓溶解療法としてウロキナーゼ, またはtissue plasminogen activator を投与した. 5例中3例を救命しえたが, 血栓溶解療法後に出血性脳梗塞を発症した症例と, 心肺停止にて発症した症例は救命できず, 死亡率は40%であった. 肺塞栓症はいったん発症すると重篤となる場合が多く, 高危険群には弾性ストッキングの着用, ヘパリン投与など, さらなる予防法を考慮する必要があると思われた.

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